~快適に泳ぐためのダイビングフィンの選び方と安全な使い方~

ダイビングフィンにはさまざまな種類や硬さがあり、「どれを選べばいいのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。今回は、長年の指導経験と現場での観察から得た知見をもとに、フィンの特徴や選び方、安全面での注意点についてわかりやすくお伝えします。

フィンキックのスタイルの違いと適した選び方

フィンキックのスタイルは人によってさまざまです。

  • 大きな動きでゆったりとキックする人
  • 小刻みにテンポ良くキックする人

たとえば、陸上での歩き方も、歩幅が短い人・長い人、歩くスピードが速い人・ゆっくりな人など、人それぞれ違いがありますよね。

同じように、水中でのフィンキックにもそれぞれの癖やリズムがあり、動きのスタイルには個人差があります。

こうした違いを見極めてフィンを選べば、余計な疲労を防ぎながら、より楽に、快適に泳ぐことができます。

ダイビングフィンのタイプと特徴

フィンは大きく「フルフットタイプ」と「ストラップタイプ」に分かれます。さらに、ブレード(羽)の硬さも選定時の重要なポイントです。

フルフットタイプ

フルフットフィンは軽量で装着がしやすい反面、足首のホールド感はストラップタイプとほとんど変わりません。ダイビングブーツを履いてストラップをしっかり締めれば、足首は十分に固定されます。そのため、「フルフットの方がホールド力がある」という説には正直なところ疑問を感じます。

また、**フルフットフィンはビーチダイビングでは特に注意が必要です。**岩場やサンゴの上を歩く場面では足裏が保護されず、怪我のリスクが高まります。さらに、緊急時に脱ぎにくい構造であるため、安全面でも大きな問題があります。

**ボートダイビングであっても裸足は非常に危険です。**不意に揺れたり、波に煽られて素早く動く必要がある場面で、足元が無防備であることは大きなリスクにつながります。

スノーケリングであればフルフットタイプでも問題ありませんが、**スキューバダイビングではブーツを履いて使用するストラップタイプを強くおすすめします。**これは安全性の観点からも非常に大切なポイントです。

ストラップタイプ

ストラップタイプはブーツと組み合わせて使うのが一般的で、特にビーチダイビングに適したタイプです。足首をしっかりホールドでき、フィンの力も無駄なく伝えられます。何より脱ぎやすい構造なので、緊急時にも安心。足裏の保護もしっかりでき、安全性の面でも優れています。

フルフットフィンにまつわるリスクと誤解

ビーチエントリーを伴うダイビングでは特に注意が必要です。

波のある磯場などで、急いで海から上がらなければならない状況では、フルフットは脱ぎにくく非常に危険です。実際、私はフルフットフィンを履いているダイバーがエクジットの際、波に揉まれてパニックになりかけている場面を何度も目撃しています。

さらに、**ブーツの上からフルフットフィンを履く人もいますが、これはもっと危険です。**フィンがさらに脱げにくくなり、波に巻かれてしまうケースが後を絶ちません。

また、**プロのインストラクターは模範になる存在であるべきです。**そのため、安全性を考えるならば、あえて自分からフルフットを履くのは避けるべきだと私は考えています。

スキンダイビングではフルフットフィンが効率的ですが、スキューバダイビングではストラップタイプ一択です。これは装備選びの快適性だけでなく、命を守るための選択でもあるのです。

まとめ

  • フルフットタイプはスノーケリングには適していますが、スキューバでは安全性の面からおすすめしません。
  • ストラップタイプは、脱ぎやすく足裏の保護もでき、安全性が高いため、ビーチ・ボートどちらにも適しています。
  • 陸上と同じように、水中でも個人差のあるキックスタイルに合ったフィンを選ぶことが、快適なダイビングの鍵です。
  • 器材選びでは、使いやすさだけでなく、安全性を最優先に考えましょう。

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