初めてのダイビングでドキドキしてしまうあなたへ|顔に冷たい水をかけると落ち着くってホント?
久しぶりのダイビング。
器材のセッティングを終え、いざ海に入ろうとすると、胸のあたりがざわざわして「ちょっと緊張してるかも」と感じること、ありませんか?
実際、これはベテランのダイバーでもよくある自然な反応です。
久々の海、初めてのポイント、透明度や水温の違いなど、ちょっとした変化でも体と心は敏感に反応するものです。
今回はそんな**“ダイビング前のドキドキ”をやわらげる簡単な方法**として、「顔を冷水に慣らす」という実践的なテクニックをご紹介します。
緊張とマスクトラブルには密接な関係がある
ダイビングにおいて、よくあるトラブルのひとつが「マスクに水が入る」こと。
その原因の一つとして意外と多いのが、顔のこわばりです。
緊張状態にあると、顔の筋肉が強張り、マスクのスカート部分と肌との密着性が落ちてしまいます。
この状態で潜降すると、小さな隙間から水が入りやすくなり、不快感や呼吸の乱れを引き起こすことも。
そして、それがさらに緊張を高めてしまう――まさに悪循環ですね。
潜る前に「顔に冷水をかける」だけで心が落ち着く
私が講習やガイドの現場で取り入れているのが、次のようなシンプルな方法です。
- 水面でレギュレーターをくわえたまま、マスクを外します
- そのまま、顔をゆっくりと水につけて、目のまわりを冷水に慣らします
- 数秒そのままにして、マスクを装着。呼吸を確認してから潜降へ
これだけです。
たった数秒のこの動作で、体は海の水温を「知っている」状態になります。
結果として、潜降時に顔に水が触れたときの驚きが減り、呼吸も穏やかになるのです。
これは初心者だけでなく、中級者やブランクダイバーにもとても有効な方法です。
実際の講習現場での体験
私のオープンウォーター講習でも、この方法を取り入れています。
緊張気味の方(顔を見ればすぐわかります)に、あえてマスクを外してもらい、顔を水につけて慣れてもらいます。
最初は「冷たい!」と驚いた表情をされますが、数秒後にはみなさんほっとした顔になり、その後の水中スキルもスムーズになるケースが非常に多いです。
ダイビング経験者にもオススメなルーティン
- ブランク明けダイビングで不安を感じるとき
- 水温が低めの日に、顔に触れる冷たさが気になるとき
- マスクに水が入りやすい方や、フィット感が安定しないと感じるとき
こうした場面で、「顔を冷水に慣らす」ルーティンはとても役立ちます。
慣れてくると、マスク装着後の表情もリラックスしやすくなり、水中での集中力と余裕が高まる感覚が得られるでしょう。
ダイビングをもっと快適に、もっと楽しく
ダイビングはリラックスして楽しむもの。
だからこそ、ちょっとした準備や気づかいが、トラブルを防ぎ、より快適な水中時間につながります。
「久しぶりのダイビングで不安を感じたとき」「マスクのトラブルを減らしたいとき」など、ぜひ一度この方法を試してみてください。
ほんの数秒の工夫で、驚くほど心と体が落ち着き、ダイビングの感覚が整いますよ。