江ノ島の水温が27℃に!海藻が消えた海中で感じた、温暖化のリアル
昨日、江ノ島でダイビングをしてきました。
前夜からの風で午前中は少し波がありましたが、時間とともに海況は落ち着き、無事にエントリーできました。
ところが、水中で目にした光景に大きな衝撃を受けました。
水温27℃、そして海藻が“溶けて消えた”江ノ島の海
通常、7月上旬の江ノ島の海水温は20〜22℃ほど。
ところが昨日の水温は、なんと27℃。この数値は、私の長年の経験の中でも異常といえるものでした。
さらに驚いたのは、数ヶ月前までびっしりと生えていた海藻が、跡形もなく消えていたことです。
まるで“溶けてなくなった”かのような変化。これは明らかに高水温による影響で、生態系へのダメージの大きさを物語っています。
ダイビングは楽しい。でも「自然の今」を感じるスポーツでもある
ダイビングは、美しい海を楽しみ、魚たちと触れ合い、非日常を味わえる素晴らしいアクティビティです。
ですが同時に、自然環境の“今”を直接感じることができる数少ないスポーツでもあります。
日々海と向き合う中で、海中世界が急速に変化していることを、私は身をもって実感しています。
地球温暖化は進んでいる――それも、加速度的に
「温暖化はCO2が原因ではない」という声もありますが、私は人間が排出する二酸化炭素が主な原因だと確信しています。
化石燃料を使い始めてからわずか100年あまり。
それ以来、CO2濃度は急増し、気温・海水温・気候は確実に変化しています。
2050年、私たちは生きていけないかもしれない
このまま温暖化が進めば、2050年には、私たちが今のように当たり前に生きていくことすら難しくなる可能性があります。
水や食料の不足、猛暑、異常気象、大規模な自然災害の頻発――。
そんな未来が、もうすぐそこまで来ているかもしれないのです。
これは“未来の話”ではなく、すでに始まっている“現在進行形の現実”です。
ダイバーだからこそ、できることがある
私たちダイバーは、海の変化を誰よりも早く、誰よりも深く感じる立場にあります。
だからこそ、その現実を伝える責任もあると思っています。
まずは気づくこと、そして伝えること。
大きなことはできなくても、小さな行動の積み重ねが未来を守る力になると信じています。
これからも私は、海の楽しさとともに、“自然の声”を伝えていくインストラクターでありたいと思っています。
投稿者 インストラクター 吉野康弘