今週、ブルーマリンの船で横浜から相模湾を横断し、伊豆・下田までの外洋航海をしてきました。今回の航海は、いわゆる気楽な“クルージング”とは違い、自然の中でどう船を動かすかを考え続ける、緊張感のある時間となりました。
荒天時の操船テクニック|波と風を読む大切さ
南西の風が連日吹き、相模湾は荒れ模様。まるでアトラクションの「バイキング」に乗っているような揺れが続き、海の真ん中では陸地も見えず、自然の大きさを肌で感じました。
こうした天候の中で船を動かすには、波や風の動きをしっかりと読むことが欠かせません。向かい風では船首を波に対してまっすぐ立てるのが基本ですが、小さな波なら斜めに受けても大きな影響はありません。ただ、高い波が続くときは真正面から受けるほうが安定します。
逆に、追い風で後ろから大きな波が迫ってくるときは要注意です。波に乗ってしまうと、船が横を向きやすくなり、横波を受ける危険が高まります。そんなときは、進行方向をしっかり保つことが何よりも重要です。
海で学ぶことは多い
今回は単独での航海だったので、判断もすべて自分で行いました。海では一瞬の迷いが危険につながることもありますが、その分、冷静さや落ち着きの大切さをあらためて感じます。
小型船舶操縦士免許は短期間で取得できますが、実際に海に出ると、教科書だけでは学べないことがたくさんあります。穏やかな日なら初心者でも楽しめますが、本当の意味で操船技術が問われるのは、波や風が荒れたときです。
自然を相手にするということ
今回の横浜〜下田間の航海では、地形・風向き・波の周期など、自然の変化を読み取ることの大切さを実感しました。そして、海の厳しさと同時に、その美しさや魅力も改めて感じました。
これからも安全第一で、海の素晴らしさやそこで得られる経験を、多くの人と共有していきたいと思います。